season's cake 027 1/1
『夜明け』
ふと目覚めたら、カーテンの向こうは薄明かり。
寝返りをうつと、素肌にサラリとシーツが滑った。
…この感触は嫌いじゃない。
まだ寝ていると思っていた相手が、私の髪を撫でながら
「まだ寝てていいよ」
と囁く。
…それはこっちの台詞。
いつから起きてたの、という問いかけは飲み込んで、髪を撫でる手を引っ張る。
されるがままの腕を頭の下に敷いて、
そっと寄り添って、
ほらこれで、貴方もまだ眠れるでしょう?
次に目が覚めたら、また忙しい一日が始まるから。
それまでは、同じ夜と、同じ朝を、貴方とふたりで。
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