season's cake 031 1/1




『虹』


雨があがったら出かけよう。

濡れたアスファルトを駆けて、家々の間をすり抜けて、高台の公園まで。
露をためた木々を風が揺らして、僕と君と、君の犬が少し濡れる。
君の犬はとても君思いで、僕が近づくと「わふっ」と吠えるけれど、
それ以上手出ししてこないのは、きっと彼が僕の想いに気づいているから。

君のこと、誰より大事にしたいんだ。

いつもより早い鼓動に後押しされて、僕は決意を固める。
そっと手を繋いだら、町を見下ろして、一世一代の告白を。
あの虹みたいに、キラキラと、君に架かる僕の想い。




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