season's cake 053 1/1




『流星群』


鼻先に ふわり シャンプーの香り。

今日は流れ星が見えるよ、と、君の言葉に誘われて、
ベランダの窓の側に、ふたりがかりでソファを移動。
電気を消して、ココアをお供に。
ブランケットに包まれば、聞こえるのは互いの僅かな息遣い。

静かに静かに時間が過ぎて、
下がり始める気温に、そっと寄り添う。

――まだ、かな。
――まだ、だね。

肩に感じる体温が心地よくて、伏せ待ち月を待ってるみたいに、優しい気持ち。
あんまり穏やかで、思わず瞼がとろんと落ちて。
気がついたら、窓の外は、奇跡みたいに降り注ぐ星のシャワー。

――いっぱい降ってる!

びっくりと感動で目が覚めたら、肩に寄りかかる重みが少し増えてて。
鼻先に、ふわり、君のシャンプーの香り。
一緒に寝ちゃったのか…。

ねぇ。
起こして見せてあげたいんだけど、
もう少しだけ、もう少しだけこのままでいてもいいかな。
いつも、こんな風に。
こんな風に、もっと委ねて欲しいんだ。
もっと甘えて、委ねていいんだよ。
星に願うより先に、僕が叶えてあげるから。

こっちに傾いた頭に、そっと頬を摺り寄せて。
もう少し、君が起きるまで。
起きるまで、僕に全部あずけていて。

あの星が空から落ちきっても、僕はずっと、君のもの。




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