season's cake 062 1/1
『ポーカーフェイス』
僕しか知らない君の顔、なんてさ
そうそう有り得るものじゃないと思ってたんだけど
そんなに簡単に手に入るものでもないと思ってたんだけど
「ひとりで出来る」なんて言われて、じゃあって突き放してみたら
ほんの一瞬、君は悔しそうに顔をしかめたようで
普段のポーカーフェイスしか知らない僕には
失礼なようだけど、それが複雑怪奇な現象にしか見えなくて
「できるんでしょ?」
だから、重ねて訊いてみたんだ
「無理でもやってやるわよ」
下手に手助けしたら、烈火のごとく怒り狂うくせに
だからいつもと同じ対応をしただけなのに
――なんでそこで、ちょっと泣きそうな顔なんてするのさ?
クエスチョンマークが、頭の中でぐるぐる渦を巻く
ポーカーフェイスな君が見せた、ポーカーフェイスじゃない君の顔
疑問は渦を巻いたままだけど
どうしてかな
今の顔、ちょっと可愛いとか思っちゃった自分がいたりしてね…
だからさ
「どうして好きになったの」なんて訊かれても
始まりなんてこんなもので、これ以上に説明のしようがないんだよ
意外にコロコロ変わる君の表情
とりあえず膨れっ面はもうやめて、そろそろ笑ってくれないかな
説明がつかなくたって、直感で繋がってるからいいじゃないか
どうやら手に入れてしまったらしい、僕しか知らない君の顔
でも、とりあえずみんなの前では、今まで通りのポーカーフェイスで
≪ season's cake
≪ menu
≪ home