season's cake 076 1/1




『selfish』


聞きわけのよすぎる君に、身勝手にも不満が積もってゆく。


昔の彼女はどんな娘だったの、とか。
今日は会えないと言った電話のむこうで今誰と一緒にいるの、とか。
いつも笑顔でなんていないで、少しは勘ぐりなよ。

決して咎めない、そんなところに甘えるはずがない。
寂しそうな顔を見せない、そんなところに安心するはずがない。


ただ、なりふり構わず、求められたいだけ。
ただ、時には君に、支配されたいだけ。
ただ、嫉妬されることで、愛されていると実感したいだけ。

聞きわけのよすぎる君に、身勝手でいい、わかりやすい愛を求めているだけ。


ただ、単純に、君に愛されたいだけ。




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