showcase 004 1/1




『吾想フ』


 君には笑っていて欲しいんだ。
 壁にそっと飾られた絵画の中なんかじゃなくて、青くて広いこの空の下で。
 媚びるんじゃなく、飾るんじゃなく、ただ清清しく朗らかに。
 見ているこっちが嬉しくなるくらいの、眩しい太陽みたいに。

 だけど、人間だから。
 悲しいことがあれば泣きもするし、理不尽なことに出会って怒ったりもするだろうし。
 それなのに、いつでも笑っていて欲しい、なんて。
 それはとても難しいことだと、卓上の理想論だとわかってはいるんだけれどね。

 それでも――君には、笑っていて欲しいんだ。

 いつもいつも、その笑顔ばかりが思い出されるから。
 いつもいつも、何処かで笑っているんじゃないかと思いたいんだ。
 会えなくても、きっと幸せでいるんじゃないかと。

 窓を開けたら何処でも同じ空が見えるように、
 何処にいても、君は同じ笑顔で。
 同じ笑顔で過ごしていると、信じていたいんだ。

 だからこそ、その笑顔を守れるように、強くなろうと思うんだ。
 離れていても、君が笑顔でいられるように。


 -fin-


special thanks for 相沢友弘




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