collabo 012 1/1
『Doki☆Doki★スイーツ!! 〜永遠のホワイトデー〜』
佐倉大本営研究所所長室。
「マークシムっ♪」
その強力無比な数多くのトラップを軽々と乗り越え、お馴染みの彼が登場。
「何だ………新作か?」
振り返ったマクシミリアンの視線が、相手の顔からその手元に落ちる。
流石の手の上では、トレイが持ち手の派手な動きなど知らぬとばかりの安定感で、ケーキと紅茶を乗せていた。
「すっごく美味しく出来たからデリバリ〜♪」
俺様ってば優しー
空いている方の手にスプーンを持ち、ケーキをひとくちすくってズイと差し出す。
「はい、アーンv」
ぱくv
「……。」
「……。」
硬直する流石とマクシミリアン。
当然だが、所長が『アーンv ぱくv』をやるはずが無く。
ぐもぐもぐも…//////
いきなり鼻先をすり抜けていった緑色の影に、思い切り不意を突かれたのだ。
「あーあ…。どうするよ、マクシム?」
「…残りもあげてやれ。喜んでいるようだし」
周囲に花(効果)を散らしている甲都(小)を眺めつつ、とりあえず無事な紅茶を手渡す流石と、受け取り飲むマクシミリアン。
「(小)って、ここよく来るのか?」
「いや、初めて来た。大方ケーキに着いてきたんだろう。」
「ふーん… ――あ。違うみたい」
ケーキを皿ごと与えられた甲都(小)が、『お返し』とばかりに見慣れない雑誌を差し出していた。
ご丁寧に二部。
どこにどう、自分よりも大きい雑誌を隠していたのだろうか。
「マクシムー。読めって〜 …――って、ゲッ」
一冊をマクシミリアンに差し出しながら、残りの片方の表紙を開いた流石が、素っ頓狂な声をあげた。
「どうした? ――うっ」
首を傾げながらも、すぐにその理由を知る事になったマクシミリアンが、流石同様、中表紙に目を落とした状態で固まる。
中表紙に描かれていた物は、イラストだった。
しかもそれは、男同士が情熱的に見つめ合っているもので、結構画力も高くて、そのため明らかにマクシミリアンと流石を描いているのがよく分かるイラストだった。
「……………」
「……………」
長い沈黙の後、ゆっくりと顔を上げ、互いを見交わし、また同時に甲都(小)を見る二人。
帰ってきたのは、電波無しによく伝わる、『読・めv』という甲都(小)のオーラだった。
「…………………」
「…………………」
行きと同じ経路を辿り、行きより長い時間をかけ、雑誌に戻る視線。
そして、意を決したかのように、二人の手元から紙をめくる音が響いた。
そして数分後。
「気色ワルーーーーーっ!!」
まず、流石が悲鳴を上げた。
「…私はこんなイメージを持たれていたのか……?」
そして、マクシミリアンも青褪めた顔で頭を抱える。
揃って、『トラウマ一丁上がり☆』な様子だ。
「私は断じて相手を縛るような真似はしない!!」
「何この女のコ女のコした言葉!?」
「男つかまえて『可愛い』の連発してどうするんだ!!」
「俺さま『可愛い』サイズじゃありません〜っ!!」
「知るか!!!」
喧々諤々大混乱。
混乱は、それをじっと眺める線目の甲都(小)にも向けられる。
「これはどこで入手した!?」
(甲都が持っていけって。)
「あーっ、何言ってるか、言ってないかも分かんねぇっ!」
(すまんな。)
「とにかく、知らせてくれて感謝する!」
(いや、ただの嫌がらせですよ◎)
「断固抗議するぞ! 俺様とマクシムならもっと耽美de切な系だろ!」
「そうじゃ無いだろうが!!」
大混乱のまま研究室を飛び出した二人。
一人(?)取り残された甲都(小)は、その後姿を見送りながら思った。
…所長と流石さん、アレを人に見せながら出所(甲都)を探すのだろうか…
素敵だ。
-fin-
special thanks for 甲都@【箱庭コレクション】
copyright(c)2005 甲都 all rights reserved.
≪ collabo
≪ menu
≪ home